〓ナカヤマコラム〓

 
おっさん、ダイアモンドシティ・アルルに感動
No.339 [ 2008/07/02 (wed) 23:49:11 ]
 
第2講―a「論拠考察編〜連邦対ジオンを考える〜」
 
「機動戦士ガンダム」でストーリーの軸となっている「連邦対ジオン」という争いが、何故発生したかを論じる。
 
人類が宇宙に移住を始めて以降も、人類は繁殖を続け、全人口の約7割が宇宙で生活をするようになった。
そして、宇宙で生まれ育った人のことを「スペースノイド」、地球で生まれ地球で育った人のことを「アースノイド」と呼び、生まれた土地で人類を区別するような風潮が生まれた。
そして地球連邦政府の政策により、「アースノイド=エリート」という考えが浸透してしまったのである。
 
これに異を唱えたのが、ジオンの国名の元になっている「ジオン=ズム=ダイクン」という政治家である。
彼は地球連邦政府の統治方法であった「地球にいながら宇宙を支配する(アースノイドがスペースノイドを支配する)」というやり方に反対し、サイド3を拠点とする「ジオン共和国」を作った。
この「ジオン共和国」の基本方針は「自治権の要求」「地球の解放」であった。
「自治権の要求」は、地球連邦政府による政治から脱却し、宇宙に住む人間の、宇宙に住む人間による、宇宙に住む人間のための政治、をする権利を求めることである。
「地球の解放」とは、人類が宇宙で生活をできることがわかったのだから、人類は全て宇宙に移住し、これまで人類が酷使してきた地球は元の自然な姿に戻すべきだということである。
ジオンは地球連邦政府と「対話」することでこの2つの基本方針を求めていた。
 
しかし、ジオン共和国の中にはこの「対話路線」をよしとしない者がいた。
デギン=ソド=ザビである。
彼はジオン共和国建国に貢献しながら、ジオンの対話路線に生ぬるさを感じていた。
そして、ついにはジオンを暗殺し、自らをジオンの志を受け継ぐ者だとして国王として頂点に立ち、「ジオン公国」を建国したのである。
「ジオン共和国」時代の議会や内閣など政治体系は、もはや名ばかりの国王の傀儡政権となり、「ジオン国防軍」と呼ばれる独自の軍隊などは全て解体され、新たに「ジオン公国軍」が創設された。
デギンはこういった支配体系を整えていく中で、政治と軍事のトップには自らの長男ギレン=ザビを置き、「ジオン公国=ザビ家」という構図を世に知らしめ、地球連邦政府に対して武力行使をも辞さない構えをみせたのである。
 
そしてこの後、地球連邦政府とジオン公国の間に戦争が勃発するのである。

 
 

 
馬場美濃守
No.338 [ 2008/07/02 (wed) 03:10:23 ]
 
第1講―b「基礎知識編〜連邦とジオンって何?〜」
 
「機動戦士ガンダム」は連邦とジオンという2つの国家の戦争を舞台にした作品なのだが、ではそもそも連邦とジオンって何なのか?を論じる。
 
連邦とは正式には「地球連邦政府」という組織のことであり、その軍隊が「地球連邦軍」である。
「地球連邦政府」はアメリカや日本などといった国家の垣根をなくして樹立された「地球統一国家」である。
現実の世界ではこのような統一国家の樹立はまずあり得ないと思われるが、ガンダムの世界では成立しているのである。
この「地球連邦政府」が樹立されたのには理由があった。
それは、地球上に人口が増えすぎて生活をする場所が無くなりつつあったことと、人口増加に端を発する地球の環境破壊である。
現実世界でも懸念されるこれらの問題の解決策として、ガンダムの世界では「宇宙に移住することにより地球の人口を減らし環境破壊を抑える」という結論に至り、その実現のために「地球連邦政府」が樹立されたのである。
そして、宇宙に人類が移住を始めた年から、それまでの西暦に代わり「宇宙世紀」が使われるようになったのである。
 
宇宙世紀に移行してから、宇宙には人類が生活をするための施設「コロニー」が次々と造られていった。
ガンダムの世界ではこの「コロニー」の集合体を「サイド」と呼んでいる。
この「サイド」には「サイド1」や「サイド2」など、それぞれ完成した順に番号がつけられており、「サイド7」まで存在している。
「ジオン」とはこの中の「サイド3」が地球連邦政府から独立するために興した「ジオン公国」のことなのである。
 
なぜ、この2つの国家が戦争を起こしたのか?次回はその理由について、論じようと思う。
 
 

 
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